巣穴のふたり
唐草フウ
白い屋根にかき氷大盛り
盛り上がった白魔の峡谷
側に運び出す白熊をかき分けて
こんなところも道なのだ
人が動いている
冷たく濡れたトイレットペーパーが
次から次にちぎれ降ってくる
避けれぬ重みを持った
低体温の白い苞が振り落ちる
ひとは動いていく
南国にある茶の間のこたつから
正午前のニュース
「こっちがこうなったら誰もどこにも動けんなあ」
呟く父
「そうよねえ、食べ物とかどうしとるんやろ?」
「うーん」
そんな話を口から出しつつ
両手は急いそと配薬を進める
庭の梅は今年も咲かないかな
寒風の強い
晴れた昼だった