星に希いを
秋葉竹



いきつけ
ってほどでもないんだけど
温泉に行って

なんかけっこうひとが少なくて
ひとつの湯船にひとりわがままに
両足伸ばして外の小川をみながら
あー
って
おもわず声に出してしまったりしたり

幸せだなぁ
って
これは
心の中で
想わずこぼれた言葉

なんか 
昨日あった嫌なこととか
1週間前の嫌なこととか
1ヶ月前の嫌なこととか
1年前の嫌なこととか
はるか昔の嫌なこととか

真っ白になって
なにも想い出せなくなって

なんて
幸せな時間なんだろう
って
想ったとき
それでも識ってる辛い未来を想い描いて


なら
この瞬間に死ねたら
もしか
いちばん幸せなのかもとか
想ってしまったり

そんな
小学生の算数レベルの間違いに
騙されてしまえるわけもなく

読み取れる幸せの
『解』なんて
わたしには実は
わからんのだけれどもね

でも
どの温泉でも
ひとが少ない湯船につかると
なんだか
幸せなまま死ねれば幸せだなって


そのとき星は出ていないけれども

星に希いたくなるんだ

ハハ
湯から出たら
冷たい真水を飲みたくなるのと
同じくらいの
強い
強さで







自由詩 星に希いを Copyright 秋葉竹 2026-01-24 22:06:27
notebook Home