三千回目の流星
杉原詠二(黒髪)

膝を屈して
神に求める
愛と眼の実現を

苦しみが世を覆い
悲惨な闘いが続く
時間のすべてを浪費するかのように

正確な眼を持てば
大まかにものを掴んだ
懸命なる人々が
己の誇りのすべてをかけて
立ち上がるだろう

見えなくされていたものが
立ち上がるとき
世界の暗部も
放逐されて

とどまりなき
前進の力で
手の砂を払い
くちびるを引き締め直して
口答えもできないほどに
ほどかれることがなくなった
永遠の絆で
やがて世界は
幸せになる
世界に己を実現し終えた
天使のような人の上にも
悲しみに屈して
悪いことばかり考える人の上にも
パンが降ってくると
信じてしまう

よい道を歩き続けること
その喜びの中で
口が何度も開閉して
閉口したような
気持ちになろうとも
全てが終わったりはしない

時が過ぎゆくままに
愛の灯を繰り返し灯して
流麗な
夢の感触を
確かめる時
流星が降る


自由詩 三千回目の流星 Copyright 杉原詠二(黒髪) 2026-01-13 18:44:46
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