改造強盗110番
あおば



改造拳銃

鑑賞用の模型銃を
実弾を発射できるように
強度を高め改造してある
いってみればプロになれない
日曜日の
素人選手のようでもあり
平日の
実戦に耐えるかどうか
不明であるという
もの悲しさを感じさせるが
しかし
恐ろしさを醸し出す
語感もある
その恐ろしさは
改造という行為の
不条理性から
もたらされるのだろう

改造したものよりも
オリジナルままの方が
遙かに合理的である
それは常識なので
恐ろしくないどころか
何の威力も感じない

思ってしまう
警官が着装している
国産の
ニュウナンブよりも
コルト45回転銃の
模式銃の方が
威圧感があるからと
ニュウナンブに
パテを塗りつけ
コルト45回転銃のように
ごつくしてみたらどうだろう
凶悪な強盗には
本物の
コルト45回転銃でないと立ち向かえないとしても
軟弱な素人の
改造強盗ならば
威嚇だけで
実弾を発射しなくても十分立ち向かえるのではないかと考える
万一
実弾を発射しなくてはならないような窮地に陥った時は
至近距離から
パテをはぎ取り
元のニューナンブに戻ればよい




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タイトルは 奇天烈デモクラシー、より



未詩・独白 改造強盗110番 Copyright あおば 2005-06-04 20:30:41
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