浄化聖戦
あなたは天使なのでせう
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高速バスの最前列、運転手のみている景色をまったくおなじく観ることはできないけれど、安全を確信して、そこに座ること、できる。
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そこには、バスの乗客を含めたみんなの意気投合する、それぞれの光りの目的地があるのだから。
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バスを降りるまえから、おかあさんは、ぼくの存在に気づいて手をふっていた。ぼくは笑顔で倖せを応援するようにして、生まれたことで出逢いたいひととすでに出逢えている奇蹟を感じた。
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泪もろさで生きていた。十年まえからのしにたがりの感情へといれたメスが光りを伴う治癒となるまでの、ぼくの浄化聖戦。
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ぼくは愛に恋していたのだ。深みへとおちこむことで芽生える言葉に詩は存在していない。十年間、ぼくから言葉は離れていた。
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愛の言葉で操られる奇怪なぼくを、ずっと信じていてくれた、いまの繋がりと友人たちを誇りに想う。
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ぼくの目から溢れる泪に含まれたうみの成分に、繋がりとしての意志を感じる。
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愛はいつでも、そこにあった。それは、水底に咲いているふれられない花でない、ふんわりとより添いあえる普遍の誠に、ぼくは、ようやく気づいたのだ。
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おかあさん、おとうさん、哀しかったさ。ぼくの語る愛につよがりのふんばりが含まれるたびに、友人たちは冷静な判断で、ぼくを見守ることを選んだ。
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ぼくは、再生を愛と応える。
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「きみ」が、この場所に到着するまで、ぼくは恋を封印する。
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恋人の言葉に誠の愛のための嘘が、すこしでも含まれていたことに気づいたとき、ぼくのまえを通りすぎたバス。
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(いま、乗車できたのだ)
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「僕」を置いてゆかないでくれと、あの夏のはじめての恋人が窓のおそとにみえたとて、ぼくは切符をキュゥと握りしめて離すこと、しないでいられる。
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つよがりの穢れがほろほろと解けてゆく現実を目のあたりにしている。
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救いのかみは、いらっしゃる。
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愛とは、普遍性をもったまごころ、出逢えて奇蹟に光栄です。
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