除夜の鐘
りつ
ゆく年くる年迎えにいけば
百と八つの鐘がなる
煩悩鎮めの鐘がなる
煩悩は本能に司られるのだから
枯れて生きよということか
汚い金も綺麗な金も同じ金
使うものの気持ちひとつ
疚しさを煩悩と呼び
潔白を良しとする
食欲も飽食は悪し
清貧は良し
色欲はひとりと定め
多情は悪し
雁字搦めの渡世にて
快楽はままならぬ
あれもほしい
これもほしい
ひととはそんなものであろうに
どこからどこまでが煩悩で
どれほどならば許されるのか
修行僧でもあるまいに
精のつくのをさけるため
大蒜すらも食べられぬ
夜な夜な寺を抜け出して
遊ぶ盛り場キャバクラねーちゃん乱痴気騒ぎ
ひとに煩悩説く身なら
己が煩悩いかがせむ
ひとの身なれば仕方なし
僧になるなら浄土真宗
結婚もして頭も剃らず
肉や魚も食べられる
まことひとは煩悩だらけ
せめて鐘の鳴る間のひとときなりと
清くありたい
魂鎮め