ミセス・クロース(ほぼ改訂版)
室町 礼

窓際に置いた観葉レタスの
ほぼカモメのようなかたちをした穴からみえる雪原に
ぽつんと丸形郵便ポストがひとつ立っている
次の朝
ほぼボンネットバスにみえる小さな穴が
ほぼカモメにみえる穴の横にひとつあいて
その穴からみると
やっぱり
白い世界を輝かせている赤いポストが立っている
 その夜
ほぼビスケットのようなぎざぎざがある小さな穴
がまたひとつあいて
そのむこうに真っ赤なセーターを着た彼女が
立っていた
そのまへを
緑の兜に黒ゴマのような目をつけた
はらぺこあおむしが
へこへことゆっくり通り過ぎてゆくのでした


自由詩 ミセス・クロース(ほぼ改訂版) Copyright 室町 礼 2025-12-25 04:46:45
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