涙
こしごえ
いずれにせよ
暮れていく日は
潤みをおびて
今日を終える
熱いうす紅色の
暗さに泳ぐサカナの背には
虹色の羽が
時をうけてはためいている
空の濃さが増すにつれて
キミの輪郭は
鮮やかに伸びて
ひとすじの光となり
その輝きは
ためいきがほそくつらなったようで
じんわりと薫る
時の海に
さまよう星は
いずれも傷ついていて
痛いくらいに瞬いている
月の
刃
(
やいば
)
は
罪におぼれる
さいごを知った
その瞬間
はじまりを知る
目をつむれば
おもかげ淡く
個人サイト「As H System」掲載
自由詩
涙
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こしごえ
2005-06-04 06:07:01
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