あとに夢も間に
弥生 陽
ところどころ
あんな怖いした春は
洗面台のどこかで
潮ふきしては
この令和な
とても 令和な
大正をくり返しては
また夏になる
小声で君は
僕らじゃないと言った
キムタクを間違えてさえ
その木漏れ日に
不確かな不完全燃焼を揮発する
誰ですか
知らないままに捕まった尊師
ほんとうだった尊師
味噌汁の加減でさえ
そこらの夜のまたたきには
どうもつれてゆかれないみたいな
君のかつてのおもかげ
測りっぱなしの 最中にも
かなり複雑な
どこかしらへ運ばれた歓び
自由詩
あとに夢も間に
Copyright
弥生 陽
2025-12-03 17:13:25