今日の始まりまでに昨日を終える
自画自計

窓の半分下を光が洗っている
照らし終わった上半分には
今日の空がもう咲いている

窓の外ではみんなの記憶と記録が
絡み始めてる
僕の今日はまだ名簿にも載っていない

温かいコーヒーをカラカラの心に
流し込む
生きてる気がしてくる

呼吸が聞こえてきたころに
パソコンを照らす
心に気持ちを差し込むように

空っぽの心に残り物はないかを確認する
捨てきれない想いがあれば画面に写し取って
もう一度空っぽになったかを確かめる
そこまでが昨日の僕で
そこからが今日の僕で

黙って文字を眺めてみる 
ただ眺めてみる
動き出すやつもいれば
こちらを見返して
にらめっこしたままのやつもいる

こいつが癖物なんだけど
引かれていく
僕ぐらいに癖が強い
似た者同士、最後は分かり合えると思ってる

時間が来て慌てて準備をする
今日に溶け込む準備
外に出れば今日が始まる
_____ まあ、そうなんだろうけど

僕の中の僕は、今日の役目を終えている
「また言葉を連れて帰ってくるんでしょ」って
どこか諦め顔で



自由詩 今日の始まりまでに昨日を終える Copyright 自画自計 2025-11-28 13:31:58
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