つま先の冬
花野誉
冬は
つま先からやってくる
朝の換気のあと
畳を踏みしめると
つま先に
じわっと
寒さが滲む
つっかけを履いて
ゴミ出しに出れば
つま先に
冬を感じる
お布団に入って
温まる体
つま先だけ
いつも
おいてけぼり
あなたの布団へ、
氷のつま先が
おじゃまします
私は深く眠り
あなたは
寝不足気味の朝
自由詩
つま先の冬
Copyright
花野誉
2025-11-20 19:10:53
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