神様は宝くじを買えない
イオン
キミはお店の外れくじに
ホッとしたと言った
いつもの日常に戻れると
当たりくじはそこで運を使ったから
差し引きゼロが待っているようでイヤだと
キミはボクに宝くじをくれた
このままじゃいけないと買ってみたが
当たると思うと夜に眠れなくて
でも捨てるのももったいなくて
ボクは宝くじが買えない人だ
自信作ほどコンテストに通らないから
当たると思ってしまうと当たらないのだ
当たらないために宝くじを買う人はいない
だから買えないけど
もらった宝くじなら当たるかもしれない
あぁ、もうだめだ
今、当たると思ってしまったから当たらない
キミにそう言うと
自分で自分に呪いをかけてどうするのと言う
でもそれでキミは
この宝くじを手放した訳だろう
近くの神社に行こう
キミは突然言い出した
この宝くじを賽銭箱に入れてお参りしようと
神様は宝くじを買えない
だからすごく喜んでくれるはず
ボクも賛同した
神様だから当選番号を操作できるから
そこそこの賞金で潤うだろうし
当たればボクらの願いも叶えてくれるだろう
あぁ、まただめだ
叶うと思ってしまったから願いは叶わない