港
りつ
嫉妬に身を焦がし
丸焦げになった日々も
もう遠い
あれは
プライドだったのだろうか
契約だったのだろうか
薬指に指輪を嵌めたとき
私以外に愛さないと
あなたが誓った約束
守られなかった約束
怒り嘆く私に
あなたは言った
DOUDOUTO SITEREBA IINODAYO
何もかも自信がない私に
いったい何を望んだの
本当に私を愛したことなどなかったくせに
今だから解ったことは
女は港
男は
あちこちの港に停泊しても
結局、母港に帰ってくる
来なけりゃ来ないで
日々の生活を
賑やかにしてれば良い
待っているというより
今頃どこで遊んでいるのかと
極楽とんぼが飛ぶ空を見る
そんな風に
落ち着いていれば
苦しくて苦しくて
荒れ狂うこともなかったろうに
もう嫉妬はしない
どうぞお好きに
私の港には
停泊しないでくださいねと
三行半
お互い自由な海を知る