まはる
ひだかたけし

大草原を駆け抜け
廻り続けていく車輪
魂の淀みを抱えながら
自らの汚濁を振り払い
まわるまわるくるくる廻る

深く紫に沈む葬送の列を打ち刻み 

死者から生者へのキッス
媒介しながら
廻る
狂うことなく
魔と魔の間合い保ち

もう全て過ぎ去り
夕空の紅に染まる
うつくしきかな
時の刻み澄み渡り
すきとほるとほい
宙空に向かい

この内宇宙肉身除け抱え込み

まわるまはる只々まわる



自由詩 まはる Copyright ひだかたけし 2025-09-14 19:46:39
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