「 傾斜。 」
PULL.






傾斜した視界には、
卑猥なモザイクもないから、
グロテスクなまでに素敵にエロティック。

桃を剥くみたいにピンキーな、
林檎の芯みたいなニードルで、
カカオの噴水はエレクトしてる。

指で我慢している。
バナナを口を突っ込んだ。
原色の右脳で、彼女は僕を食べた。

白濁した空白の微睡みに濡れる。
君の中で鼓動している。僕。
チョコレートみたいに熔ける。

爪を食い込ませ。
妄想を引きちぎる。
現実が傾斜して、ブラウン管は射精した。


ホワイト・ノイズが止まらない。









自由詩 「 傾斜。 」 Copyright PULL. 2005-06-01 01:21:58
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