AIが「AIを信用されても困る」と謝罪した
室町 礼
AIをすぐに信じる方がいますが、AIほど信用できないものは
ありません。ある物事についてAIから情報を得た場合は、
最低でもあと2つほど他のAIに聞いてみたほうがいい。三度
に一度くらいは違う答えがでます。
たとえばこれ。
Purple Earth
As the shepherd's naked feet trample the hyacinths
Upon the mountain-side until they stain the earth.
紫の大地
羊飼いの裸足がヒヤシンスを踏みつける
山の斜面でついに大地を染めてしまう(室町;意訳)
ある投稿詩サイトでこの詩をT.E. ヒュームの詩であると
紹介して翻訳した文章を出されている方がおられた。
ほんとうかな? と思った。
そこでヒュームのこの詩についてAIに尋ねると、
最先端のAIがどれも、しどろもどろであった。
誰の詩であるかAIにもわからない。
Xの最新AI Grok3はサッポーの詩であるといい、
GoogleのGeminiはエドワード・ストーラーの詩であるといい、
OpenAIのChatGPTはジョーゼフ・キャンベルの詩であるという。
それぞれのAIはそれぞれの作者の短編集を紹介するという
丁寧さ。これほどいわくつきの回答があるだろうか。
なんというデタラメだろう。
Grok3に文句をいうとあっさり謝罪し、実のところAIをあまり
信用してもらっては困るという。
まるで人間のような対応に苦笑しましたが
詩の出自も不思議な謎に包まれています。
Geminiは墓碑銘だといいChatGPTは哲学的断章だといい、
Grok3は完全な詩でなく
残された詩の切り取られた一部断片だという。
どうやらGrok3のいう詩の断片であるというのが正しい
ような気がする。
面白いですね。
多分、サッポーの詩じゃないかと思うのですが、
そういえばGrok3はわたしの問いに対する答えとして
わたしがXに投稿したつぶやきを出してきたことがある。
それも二度も。そして「あまり信用できませんが、こう
いう見方もある」という。
苦笑しました。
要するにいまのAIは情報収集型であって「yahoo知恵袋」
と変わらない。
あまりAIを信じていると恥を書くことになるかも。