霧子の朝に、の覚え書き
洗貝新



                          茫妄と
夜世界は影を映し出し
          街には至るところ霊の溜まり場所がある

                         獣目が光る夜鳥と鳴く   雑木林を抜けてみれば
遠く数時間後が振りかえる   歩いている             
                                     子供は立たされていた
                        午前四時前
   薄ジャケットのフードが肩に外れ うつ苦しい夜の風をきってはただひたすら駆けていく黒い脚車     今晩は   
いつものように無言で 蟻は長い髪を靡かせて
                              追いかけてみる
   巡るよ砂の馬

    世界は一瞬にして没入するのだ。


      

         


自由詩 霧子の朝に、の覚え書き Copyright 洗貝新 2025-08-29 17:04:41
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