胸のしゃぼん玉
唐草フウ
会釈と定型のあいさつに
あとひとつ何か言って
少しだけ 少しだけ
つかえたしゃぼん玉を空に放ちたい
その話は地雷かなとか
ぜんぜん気の利いたことでもなくて
毒にも薬にもならないような
たぶんつまらないだろうけど
いつも壁にむかって
おじぎだけして
しゃぼん玉を吹いているから
少しだけ 少しだけ
いまゲートをあけて
今日が終ったとき虹色を思い出すように
自由詩
胸のしゃぼん玉
Copyright
唐草フウ
2025-08-27 06:53:41
縦