宿り木
りつ

クリスマスに
宿り木のしたで
あなたにキスしよう
小鳥が啄むような擽り合うキスを
何度も交わし
次第に深く、深く
情熱が求めるままに
お互いを貪りましょう
私たちは
とても永い間
待ち続けていたのだから。

そのまま
もどかしく
服を脱ぎ捨て
ありのままのこころと躰で
愛し合いましょう
私のからだは
初めて咲く花のように
あなたの口唇が触れた箇所から
桜色に染まってゆく

こんなにも生きる歓びがあったなんて。

驚く間もなく
声を限りに
こころの鍵がはしたなく開いてゆく
昼も夜もなく
あなたへと蕩けてゆく

もう離れないから
もう離さないで


ほら、
約束の天使の羽根が
今、舞い降りた


自由詩 宿り木 Copyright りつ 2025-08-25 01:44:33
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