瞑想
杉原詠二(黒髪)

物思いにふけることは
とても意義深いこと
その姿も神々しい
誰だって物思いにふけったりする

外部の条件を整えることが
生きる目的ではない
生きる目的に達するには
さとらねばならない

移ろう自他の境界に左右されるが
心は外部から自由でなければならない
心の擾乱が起きる理由は
すべてのものが関わり合って存在しているからだ
そうであってさらに囚われないためには?

個別的に我があるのではなく
自由な意志のみが自己が左右できることだ
その他は外部的条件に動揺させられる
風に揺れる花のように
だから不動心を得なければならない
そして全てを見通す智慧がなければ

わたしはまだ物思いにふけっている
外界は風に揺れているのだ
わたしの渇愛
愛が欲しい愛が欲しいと

渇く渇く愛に渇くと
思い続けることで煩悩が生じる
欲しい欲しいと願ったところで
そのためにそれが得られるとは限らないのだ

瞑想の中で
己の煩悩と向き合い
清らかな境地に至る
わたしは風を左右しようとはせず
自らの道を歩もうとする
その結果最上の望みもかなうかもしれないのだ
求不得苦の克服
すべては縁のままに
自己は自由であれ
すべての囚われから解放されてあれ

最後の結果として
智慧の光によって
煩悩という無明を滅ぼせたのだろうか......

わたしはまだ
瞑想の中にいる


自由詩 瞑想 Copyright 杉原詠二(黒髪) 2025-08-24 12:07:15
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