詩想、私なるもの
ひだかたけし
思考活動の絶えることなく
たてまわりよこまわり
鈴の音鳴らし続けて
脳髄に絶えず足音残し
次第に頭の周りを廻りいき
浜辺に打ち寄せる波の周期か
私の覚醒意識に感じ取れるもの
くるくるぐるぐるざぶんざぶん
世界の中に私が在り私の中に世界が在り
目だ、眼だ、目ん玉、眼力だ
思考の奥処から眼差すもの
自我そのものが思考活動を観察し
自らを肉に刻印し自己意識を取り込みつ 、
大好きなお母さんら
身近な皆々方の
とっくに去った
悲しみすらもう麻痺し
哀しみ抱え朝昼夕に
自ら課した作業に取り組み
一日の技を成し終えて
夜半に至り襲い来る
疼痛を味わい耐え闘い
もう限界に至れば
睡眠薬にて強制終了
今朝の夜明けに至っては
昔の兄からの虐待悪夢観て
怒りに震え拳握り締め
憤怒の叫び声上げ目覚めてた
この狭い狭苦しい生活を
未だに紡ぐ紡ぎ続ける
低い私をひたすらに凝視する、
高い高い私そのもの息衝き在り 、
運命を試練を与えつつ
死の門の向こう矢の霊雨降る
怒りと罰の領域へ導いていく
かの思考活動産み出しつつ
縦廻りさせ横廻りさせ
能動思考活動そのものの
根源と意味を問い質せと
観念仮定の壁突き破る
力動与え私に寄り添い
気付けば最早、瞑目意識の視界にて
耀きの海原の絶えること無く拡がりいく