HIKArear
あらい

わたしより
やわこいうえへと もどりはじめる
やさし く だけていた濃度 100%「fu、 
おりしずむ。しづみながれて、いったいへ

睡に飽いた ひとつはあめ ひとつはわた
こぼした域はおさえ、親指をしゃぶる
閉じる。白い筋を引いて破れ といってみる
一声に湿り 後ろ足へ よこたわり
胎児のようなゆびがたっており

わたし、とは
さみしい肉に ついて ざらり と
うつせみを吐出すだけ ふねをこぐ
うみむかい きしむたびに、くぐ
焼塵のふいに 哄笑を ひびを、くぐ
かさぶたと膿んでゆく。ゆりかえす
ひとすじの罠が、暴力が網膜をつかんだ
忘れたの。はじめて みるように
ふりあおいだ
右耳の裏で時化った神と契る私
裏返してから 握り潰した背中で
なみだ、と でてきたのは
藍鉄の瞼に 風描が渋滞した私
あたりまさぐる。参道は絆がれてる
ぬるいミルクが くち つきやぶって
ね。さとったふりで、しゃくりもどして

あわいきれずに、破水した 口唇へ
残り香 乾いた烟り あなた、ではない
まるで。降霊術 胎盤を ギフト とよぶ

なにかしている なにおかしてる
なにひとつして、ないのに
ただひとひとつ たるんだ肉がついて
ふくみながら、うずみながら 
しばりながら しゃがれたような

汐を蒔いた。髄をつたって 随をかさねて
いったんが、膚内に沁む 不燃性の四葉と紡錘


自由詩 HIKArear Copyright あらい 2025-08-15 20:31:10
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