私の横に今いない人
快晴

真夜中のとばりに一人きり
風の音に目を覚ます
横に眠っているはずの君は
ここにはもういなかった

君は私の右腕に頭を預け
その髪の匂いに微睡んだ夏
あれからいくつもの季節が過ぎたけど
私はこの場所から
未だに飛び立つことが出来なくて

遠い記憶の
あの日の夕暮れの歌声さえも
調律の狂ったピアノのように
今は誰かとハモることもない

二人過ごしたあの部屋で今
君は誰かの腕の中で眠るのだろう
伝えきれなかった想いは燃やして
さようなら
私の横に今いない人


自由詩 私の横に今いない人 Copyright 快晴 2005-05-31 19:20:59
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