ぼくの目ぐるぐる
みぎめ ひだりめ
ぼくは世界の真ん中の通天閣の上で回るぐるぐると回るただあなたを待っているえも言えぬままに待っている優しさにさ身を摘まれ優しさに身を包まれ優しさにさ身を詰まれ優しさにさ身を浮かべ優しくあろうとするんだよそんなことまだまだまだ言えないけどどうかその目で見て感じて知って愛して音楽に乗ってぼくとどうか踊ってよみたいな青い夜になってひとり浮かんでは消えるものばかり流れたベッドに横になって息をするだけどすれ違ってみたい今日だけは偶然でもいいからあなたに会いたい今日になったのもぼくのせいです明日になるのもさぼくのせいです生まれてきたのもぼくのせいですずっと会えないのもきっとぼくのせいです時は過ぎるぐるぐる抽象的になんでも溶ける熱を持って最低限の意味を持ったら喉を通してからだを染め上げて列車に乗るよ電話だけ持ってさ昨日も何も考えなかった一昨日も何も考えなかった何も考えなくても日々は過ぎてく窓の景色も変わっていく灰色の街の先の森を越えた後の下り道を軽快に歩いた歩くよ歩いたんだよいつか終わるんだろ何も考えないから悲しさに息をとられ悲しさにさ燃え焦がれ悲しさにさ落ちこぼれでも知らずに群青の影が揺れてて涙さえこぼれ落ちてしまうだから夏なんて好きじゃないんだよ後悔ばかりが息をして反復運動に身を埋ませて心を空っぽにいつものように夏の香り萌ゆる草花澄んだ心みたいなあなたの目