金魚
秋葉竹



偽りが溢れるくちびる
透明がすこし濁った
盗まれたこころ細さを
噛み締めて声を抑える

牛乳を朝のむときは
いいひとになれる気がして
窓の外はしる自動車
白い息だけが溢れて
いまはもう罪を問わない
いまはもう生きていていい
部屋中に孤独およいで
玄関で金魚およいで


選ばない白い恐怖を
ただ知った上でしりぞく
朝になり闇をしりぞけ
祈りたい光る朝日に

     





自由詩 金魚 Copyright 秋葉竹 2025-08-07 07:41:31
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