雑念即是道
花野誉


お坊様の話を聴く日

もっと大変かと思っていた坐禅

雑念だらけでいいらしい

─蝉が鳴いているなぁ

─ミルク金時が食べたいな

と、私は今、思っている。

それでいいらしい

自分を観察することは面白い

あれもこれも 想う全てが自分

私の意識は何処ぞの人の元にも無い

私が私として産まれた不思議

この意識は何処から現れ

何処へ行くのか

私から見える世界は

私にしか見えない世界

誰のためでもなく

でも誰かのためにも生きている

 首元を伝う汗 一筋

─そして 東司にも行きたい

と、私は今、思っている。








自由詩 雑念即是道 Copyright 花野誉 2025-08-03 11:07:32
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