雑念即是道
花野誉
お坊様の話を聴く日
もっと大変かと思っていた坐禅
雑念だらけでいいらしい
─蝉が鳴いているなぁ
─ミルク金時が食べたいな
と、私は今、思っている。
それでいいらしい
自分を観察することは面白い
あれもこれも 想う全てが自分
私の意識は何処ぞの人の元にも無い
私が私として産まれた不思議
この意識は何処から現れ
何処へ行くのか
私から見える世界は
私にしか見えない世界
誰のためでもなく
でも誰かのためにも生きている
首元を伝う汗 一筋
─そして 東司にも行きたい
と、私は今、思っている。