布団
唐草フウ

勝手のうえに
勝手をこぼしてたら
「それをじぶんに言われてたら
どう思う」という矢印が向いて
ハッと
黙ってしまった

おむつなどを買いに走り
熱り疲れた頭で
排尿日誌がいるか、とか
少し先のことばかりを思いあぐねていた

かんがえすぎている自分を
棚に上げて
もっとのんびりしていいのに
(わかってる)

頭で広がったことより
現場がいつも勝負なんだと
(臨機応変に動けるか)




布団は父が干していた
きのうのことを忘れても、「いま洗濯をしてる」と言う声はカラッとしていた

盛夏の日差しで 布団は
ふかふかの焼けた食パンになってくれそうだ


できが決して良くない娘のことを
やさしく心配している
わたしたちは、終わるまで
終わってもきっと永久にチームだ







自由詩 布団 Copyright 唐草フウ 2025-08-03 04:19:35
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