約束を迎えに
りつ

海は月を抱いていた

なみまに煌と反射する夜の呼吸
涼やかな翳りを洗い
ランタンの灯は銀に光り
夜光虫を呼び寄せる

沖を行くは朝を待つ手漕ぎ舟
ポーラスターを目印に海を渡る
東へ東へ
太陽が昇る希望を探して

道案内には青い金糸雀
小さくトリルを唄いつつ
最果ての地へ

約束を
迎えに行くために


自由詩 約束を迎えに Copyright りつ 2025-07-29 18:55:12
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