ゼロ地点6
ひだかたけし

後ろから
触手伸ばすもの
前からやって来る
前から
やって来るもの
後ろから触手伸ばし

 ある物たち、語りだすと
  ひとつ ひとつ 又、ひとつ
   しっかりあらんと
    自らの場で凝集し

   からんと転がりじっと静止し
  すっくと立ち上がりむんずと佇み

 支え合う物の奥行き只々広がり

やって来るものに
相対し 、

どう行為するのか
どう在るべきなのか

意識の人に
それだけ任され
前へと突き破り
生きて生き抜き
何れ肉身の滅び

意識の無限に拡がり
新た次なる後ろ 死の先へ



人生の7割は予告編で/残りの命 数えた時に本編が始まる 
                    ──吉井和哉*








*イエロー・モンキー ”ホテルニュートリノ”より






自由詩 ゼロ地点6 Copyright ひだかたけし 2025-07-23 19:29:54
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