タオルケット
そらの珊瑚
綿のループ
いくつもの群れとなり
ベッドにかけられれば一枚の布
ナイトランプに照らされて
月影を映す
手触りは
馴染んた人の肌のようで
撫でれば
もっとやさしく
わたしを撫でかえす
これから
夜の海原に泳ぎだそうとする
わたしに
心配などない
みじんもない、という
馴染んだ相棒
明日晴れたらきみを洗おう
人の汗や脂や怖れにまみれたきみは
シャボンをくぐり抜け
さっぱりと干され
そして
生まれたてのきみは軽くなって
綿花の畑の夢を見ながら
七月の空にはためくのです
自由詩
タオルケット
Copyright
そらの珊瑚
2025-07-20 08:59:33
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