なんでそんなこというの
林 理仁
カモフラージュされた
シチューの中の
まさかなにんじんは
なんとも云えない気持ちだ
パンだ
だからあの木の家で
嘘みたいな彼氏と
嘘みたいな彼女と
なぜか僕がいて
風呂の中で笑ってる
何もかも自由なんだと
半分分かってた
何もかも自由なんだと
今度はほんとに分かった
でも疲れてる
けっきょく凄いのは君さ
なんてことない
危険でも毒物でもさ
そりゃ追究したいやん
建築だって
ああ窓が濡れている
僕はもう飽きたような気もしていたよ
だから別にこれでいいさ
期待より
もっと分かる安らぎがほしい