早朝散歩
秋葉竹


朝も5時にカーテンを開けて
空をみていると
なんだかやさしい気持ちなれる

地上はすこしだけ起き出していて
車たちは昼よりすこしすくない感じで
西へ東へ北へ南へ

今朝は外気を感じたくなり
早朝散歩と洒落込もう
流石にまだ暑くはない

車はそこそこ走っているが
歩いているひとはあまりいないかな

5分ほど歩いて犬の散歩させてるご婦人に
ようやく出会えたくらい

8時になれば
学生さんたちが自転車に乗って
信号待ちとかしているコンビニそばの交差点

いまはまだひとかげもなく
東の低い空から射す清廉な日の光で
私の影が宇宙人みたいに長くなってる


もちものにはなまえを書きましょう


なぜか子どものころ聴いた
大人になったらやってない正しい行為を
ふと想い出す

やらなくなった理由は?
恥ずかしいから?
馬鹿げているから?
ちゃんと間違えないから?
嘘ばっか云ってらぁ
なにもかも忘れたくなるいまこそ
ホントはちゃんとなまえを書けばいいのに

そのうち私は子どもへ還り
そのうち私は赤ん坊に還る
そして暗くて静かな無の宇宙へ還る

理由は?
私は宇宙人だから笑
そのとき私は笑っているだろうか?

それとも後悔の涙を
流しているだろうか?
それとも意識さえも無いのだろうか?

そんなことはわからないが
今朝このときこの清廉な時間のなかで
清々しい気持ちになれているのは

けしてよく無いことではなく
とても心地いいしあわせと云ってもいい
ちょっと大袈裟だけどそう想った

そしてあしたもまた早朝散歩しよう
と想いはしているけれど
それをすれば同じように
こんなに気持ちがいいんだろうけれど

けれどもきっと明日以降はまた
朝起き出すのが辛くて
エアコンを効かせた部屋で
心地いい二度寝をするんだろうな







自由詩 早朝散歩 Copyright 秋葉竹 2025-07-15 06:24:33
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