歩み
こしごえ
いのちを
失っても
まもりたい存在があるだろうか
こころの平原を行くと
そこに一つの墓がたっている
それは私の墓だと直感する。
あつい陽にさらされていても
その墓の石の肌はどこか
ひんやりと冷たい
つきつめると結局のところ
私は私が一番大事なのかもしれないのだった。
ふりかえると
道が出来ていた
この道は
善も悪もたくさん持っている
これからも
そうであろう
最後まで
道はつながっている
ふと向こうを見やれば
私が向こうから手をふっているので
私も私へ手をふった。
これが終りなのかや
これが始まりなのかは
私にはわからない
私はただ歩いていく
自らのこの道を
時々は休みながらも。
こころ
傷つけて傷ついて
謝る。ああ
こころは
いのちだ
※ 初出 2025.07.10 日本WEB詩人会