あなたがいることで
武下愛

あなた自身、世界の全てが真っ黒に染まったとしても。私は何時もあなたを明かりだと思ってるんだ。星を繋ぐと思い出が光ってるんだ。そこにあなたが居なければ。私の一部は欠けてしまうんだ。世界の一部が欠けてしまうんだ。

ねぇ?冷たいと感じる世界があるってことは。思い出が教えてくれる。暖かさでしかなくって。ほら?見て欲しいの。あなたが心から信じられない世界があるなら。私は世界すらなくなってしまえばいいと思うの。

だって世界が否定しているのではなく。あなたが認めていない事を知ってるつもりでいるの。私には本当はわからないわ。だけど。世界があなたを否定するなら私は押したい。宇宙ごと消えるボタンを。

私の母は重度の統合失調症で。脳が溶けているのだけど。私はいつまでみんなの事を覚えていられるか。分からなくて。怖いけど。ぎゅっとしてるんだ。誰かが欠けて良い世界なら私は要らないと思う。だって。

誰もが居られるのが世界ではないのかな?

救われる心があれば救われない心もある。でも存在を否定するのであれば。世界がではなく。私がでもなく。あなた自身が一番分かってると思うの。誰かが欠けても世界は回るけど。わたしにとっての生きることが。あなた自身が生きる事が。

全ての支えに成る事を認識してほしい。

はなればなれでも。


自由詩 あなたがいることで Copyright 武下愛 2025-07-05 23:14:58
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