「逢いたい」
秋葉竹




木曜の朝に
悲しみの啜り泣きが
罪を重荷として聴こえ出すから
赤い髪の女が
コーヒーとシリアルを摂って
元気に一日に立ち向かう

そして立っている

天才の言葉を信じた無能どもは
なにもわからないままに暴力に逃げる
歴史を読み解く術を持たない阿呆は
叫ぶように
おのが正しさを主張するか

わたしはただ眠い
眠りたいまま
正しい真実をシッカと目を開けてしまい
けしてみ逃さないのだ


なにを楽しめばいいのかわからない罪の中
生きるということは
生き延びるということだと
だれに期待するわけでもなく
優しさに縋る訳でもなく

たた希む悲しいほど悲しい希みは
ただ
なにもいらない
もう一度
逢いたい











自由詩 「逢いたい」 Copyright 秋葉竹 2025-07-05 20:26:53
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