蝶の夢
本田憲嵩

恋人が蝶だった、ひらひらと羽搏きながらじゃれ合って、夏のあおぞらへとどこまでもどこまでものぼってゆく、その陽と風と葉はとても明るかった、ぼくはたしかに蝶だった、やがてそれぞれの夏空へと旅立っていってしまったが、
――あ、また二匹の蝶が、



自由詩 蝶の夢 Copyright 本田憲嵩 2025-07-01 23:19:09
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