全部までいわなきゃわからない詩人会へ
室町 礼

まず、いま全地球規模で注目すべき戦いがあります。
それはただ一つのことをめぐっての戦いです。
資本と国家、それぞれがそれぞれの支配権を巡って争っている。
丁寧にいえば無国籍巨大資本(資本全体主義)と
国民国家(大衆民主主義)の戦いです。
これはなぜか資本の側からは
知性と反知性の対立のように喧伝されていますが冗談じゃありません。
資本対国家の戦いは戦後からずっと続いていましたが
資本主義の凝縮によってそれが顕在化してきたわけです。
アホな全学連の学生は国家などを悪と妄想して反動でしかない
無意味なことをやってきましたが巨大資本の担い手による
世界一極支配には想像すら働かせようとしませんでした。
そして資本のほうは(資本によってメディアを支配している
現状)表向き民主主義を標榜し、LGBTQやSDGs、移民拡散、
CO2削減などの偽装民主主義を推し進める一方で
格差を拡大し貧困を世界に増大させ、移民の強制によって
文化の対立を世界中に蔓延させることで社会に犯罪や暴力を生み出し
国家の基盤を破壊しています。
北欧でもECでも米国でも、そしてここ日本でもそれが顕在化
している。あの静かで平和だった福祉国家スエーデンはいまや
クルド移民の推進の結果、世界一の犯罪大国になりました。
つまりメディアは(ということはそれに寄食する文化人や作家ら
を使って)国民国家を偽装倫理によって追い詰め、
特権的エリートの優越主義によって
大衆民主主義を解体に追い込んでいるのです。
バカなネトウヨはそれを「共産主義」などとトンチンカンなことを
いってますがそれは「共産主義」どころか
資本がその本質としてもつ究極の形態が辿り着く資本ファシズムで
しかありません。
マルクスやエンゲルスが預言した資本の集中と独占により崩壊する
社会の、そのあとにくる共産主義とは似ても似つきません。
愚かな社会学者の宮台真司などは
資本主義の腐敗を加速させてその後の到来を待つなどとアホな
ことをいってます。そんなもの来るわけないのです。
資本システムが矛盾を抱えたまま煮詰まって最後にもたらすものは
国境もなく民族もなく文化もごった煮のように混濁した
カオスの世界です。
そこでは資本だけが唯一神のように権勢をふるい法も文化も
つまり人間の意識すら支配します。
そのような時代の流れに逆らっていたのが
プーチン、トランプ、安倍晋三でした。
安倍は資本の側の凶弾に倒れましたがプーチンとトランプは健在
です。
こんなことをいっても資本主義世界の特権的エリート主義の欺瞞に
呪縛されている詩人にはわからないでしょう。
ほんらいはそういう自己規定性から離脱して世をみる力を
もつ者を詩人というのですが、
そういう意味ではまったく詩人なんてしろものじゃありません。
明確な反動です。
50年後の世界などどうでもいい、今さえ面白おかしければ
という詩人ばかりでしょうから先のことをいうのも無意味ですが
いまの詩人は歴史的にもっとも腐敗して邪悪だった時代の
似非詩人たちという刻印が刻まれることになるでしょう。
べつにどうってことないのでしょうが、あひっ。


散文(批評随筆小説等) 全部までいわなきゃわからない詩人会へ Copyright 室町 礼 2025-06-28 13:18:57
notebook Home