見つめる
四十万 紗羽

建物が殺されるとき
染みついた生活の影が溢れ出して
まるで血のようだ

建物が殺されるとき
流れる血を拭うこともできないで
人の手によって
効率的に殺されていく

そんな彼らに惹かれてしまうのは
哀れみか、それとも憧れか


自由詩 見つめる Copyright 四十万 紗羽 2025-06-24 22:57:10
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