六年目の茶壺(ちゃふう)
花野誉


今日は月曜日

朝から色々色々色々

そんなこったろうと思っていたけれど

こんな日は自分をもてなす

蒸しパンを蒸かす間

烏龍茶を淹れる

私の茶壺は

茶色のぽってりとした姿で

蓋に赤い飾り紐が付いていて愛らしい


茶壺から茶海に注ぎ

聞香杯で香りを聞く

育てているという強い認識は無いけれど

恐らく

この茶壺は成長している

乾いた状態でもお茶の香りがする

見返りも期待もしないでいいのが好い

少しずつ変化しているのが

只々 嬉しくて愛おしい






自由詩 六年目の茶壺(ちゃふう) Copyright 花野誉 2025-06-09 14:48:11
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