詩想、Five Years
ひだかたけし
怒り心頭、それぞれに
それぞれのたましい
誰ものたましい
えごいすと
怒り心頭、戦い絶えず
自らの魂の為に
他者の魂
傷つけるを厭わず
他者の魂と
競うことだけ好み
勝ち負けだけ拘り
自らの魂が
葬った魂の為に
自らが自らに、
怒り心頭と
やがて
他者から
何度も葬られ
傷付けられ
病んだ魂の
復讐を誓い
自分だけ正しいと、
自分だけ正義だと、
いつからか只々 、
あの澄み渡る空を忘れ
すきとほりとほくみなぎる
たましいいしきのみなもと
自らの手で引き裂き
自らの妄想だけ現実と
してしまうならば・するならば、
ひかりのなかをながれるえいちがいきている
〉光の中を流れる叡智が生きている〈
今一度、今一度、
聖なる言葉を
自らのなかに生かし
繰り返し何度でも
自らの魂の
エゴイズム、
異なるものへ
狭い囲いから
自己関心を
他なるものへ
世界関心へと
押し拡げ
あと五年、あと五分しかない、
(ゆーもらすにやはらぎながら)
互いに殺し合い自滅する前に 、
(「万人の万人に対する戦い」だ)
怒り心頭、それぞれに
それぞれのたましい
誰ものたましい
えごいすと
怒り心頭、戦い絶えず
後5年、後5分だけと
自らに生かし響かせて
此の世の生を全うするならば
⋯⋯
◯▽△◯
⋯⋯
誤謬突き入る
ざわめきの
絶えること無し
此の世の域、
すべて失われ
絶望にすら絶望し
見かけ倒しの愛
自分なるもの
味わい尽くし
尚も未だ
過ちの渦巻く
夜明け前 、光の貫入
燦燦さんざめく時節
憤怒の時にふと到来し
平静に伏し静観し続ければ
なに想うこと無し 、まほろば現