晴れて満月
秋葉竹

 
 

細かい風が吹いて
開け放った窓から
レースのカーテンをすり抜けて来る

異次元へゆけるかどうかは
内緒の話だけれど
そうだね

みあげる満月が
異世界なのなら
星の階段を昇れば辿り着くだろう

まず
お風呂に入って
体も心も綺麗にして

どれほど磨けば月へゆけるのかは
知らないままでも
いい音を聴きながらそのときを待つ

さまざまなたくさんの種類の
夢がキラキラと煌めくまるで
散る桜が停止した時間のように

在るべき星座のことも無視して
気まぐれに夜空に散らばる夢たち
今夜は晴れて良かった満月と桜の夜









自由詩 晴れて満月 Copyright 秋葉竹 2025-06-09 07:44:31
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