寂しくないを考えた
みぎめ ひだりめ

わけもわからず寂しいので
寂しくない を考えた

青い部屋のなか 外を見たとき
あなたが眠る 姿を見たとき
誰かを待って 立っているとき
帰り道を 歌って歩いてみたとき
わたしが わたしでなかったとき

わたしは考えてみて 気づいた
わたしはわたしを見つめたときに
寂しくなって しまうのだ

それは本当に ひとりになるから
正しいことが 分からなくなるから
過ぎ去ったなにもかもが 流れているから
吐き出したすべてに わたしも傷つくから

詩を書いたのは 
わたしを見つめるためじゃなくて
わたしのようで 
これはわたしじゃなかったから

ずっと言葉の種火を吹いて
あたたくして くれたのか
わたしが寂しくならないように
一緒に書いてくれたのか


自由詩 寂しくないを考えた Copyright みぎめ ひだりめ 2025-06-02 07:44:43
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