独り言5.19
zenyama太郎

○「故郷の夕暮れ」
故郷の夕暮れは
電話もメールもこない
ただテレビの音だけが流れている
やがて深い闇が降りてきて
この世にひとりぼっち
大家族で食卓を囲んでいた頃が
なつかしく思い出される

故郷の夕暮れは
街明かりなく
ただ月と星だけが輝いている
この世にひとりぼっち
仕事に明け暮れしていた都会生活が
なつかしく思い出される

故郷の夕暮れは
寂しくて切ない
先に逝った父母や友人たちが
しきりに囁きかけてくる


自由詩 独り言5.19 Copyright zenyama太郎 2025-05-19 08:45:10
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