グラデーション
yuma

あの遠い日の朝ぼらけ。茜色に染まる空に哀愁を覚える。
空の赤さに隠れて闇夜がまだうごめいて。
彼らがきっと、私たちを哀しみにひきづりこむのだろう。
忘れてはいけない哀しみが私の視界から逸れて.....
太陽が昇る。
太陽が昇る。明けた空に希望を願うのは空虚だろうか。
「忘れてはいけない。夜明け前が最も暗いのだと」誰かが呟いて。
忘れてないどいない。
それでもただそっと世界を光が包みはじめる。
明けた空に希望を願うのは空虚だろうか。

そっと涙が頬をつたう。


自由詩 グラデーション Copyright yuma 2005-05-28 19:41:59
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