自慢話
リつ

二十歳の頃は
ミニスカートをはいてて
ヒールの靴でもちゃんと歩けてて
脚の骨も
今みたいなO脚じゃなくて
スラリと真っ直ぐで
後輩たちから
「先輩の脚はきれい」と絶賛されていた

美しかった

自分でも思う

ある日
脚フェチの男が喰らいついてきた

近鉄奈良駅前のロッテリア
2階席に
お客は私とその男だけ

私はいつものミニスカート姿
隅の席に座り
さりげなく脚を組む
パンティは
正面からしか見えない

その男は
ひとつ席を開けて座り
何度も何度も拾い物をするかのように
脚を視姦し
左手をスボンのポケットに入れ
一生懸命マスをかいてた

果てるまで
マスをかいてた

私の脚を何度も何度も姦し

一生懸命
マスをかいてた

聖なる営みのように
懸命に懸命に
マスをかいてた

私は何度も何度も
その男が果てるまで脚を組み換えた

充分に
美しいポーズをとり続けた

男は
GO To Heaven 
イッチャッテ逝っちゃって
去っていった


私は謎のような微笑みを浮かべ
席を立った



自由詩 自慢話 Copyright リつ 2025-04-23 22:05:58
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