詩人の意気
栗栖真理亜

詩人たちは皆何がなんでも
会を存続させる意思に溢れていた
 総会は紛糾して最後まで意見は纏まらない
そんな母の思惑は外れ
詩人としての居場所を守りたい
そんな活気に溢れていた

詩で集い愛する会が好きだから
ここで生きる場所が何事にも替え難い命だから
その輝きは絶えさせまい
ホテルの会議室に集まった詩人たちは
気持ちを一つにする

物価高騰実質賃金は上がらず
マクロ経済スライドで
年金を低く抑えられた者にとっては
会費等値上げは正直痛いが
背に腹は変えられない
月刊誌も更にページ数を減らす工夫
電子書籍も活用し
若い人などより多くの人に知ってもらう新しい案も出た
普段は個々で活動
いざ詩を守るため団結すると詩人というのは非常に心強い
しかもアットホームで温かく
新たに賞を得て飛躍してゆく詩人仲間を迎えいれ
違った意見や批評があっても
究極は仲間の言葉に真摯に耳を傾け一緒に考える
代え難き詩人の真の姿なのだ


自由詩 詩人の意気 Copyright 栗栖真理亜 2025-04-07 19:43:23
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