雲と風
ふるる

なんにも知らない雲が
上空をすたすたと過ぎる

鷹揚に茜がさす
大地がぐんっと拡がる
早く
つかまって!
新しい風に
風はあちこち移動するのが好き
つま先に海が触れる
かかとにはなにも

雲と風
君は
君たちは
いつまでもいてくれた
浮かんで見せたり、背中押したり、頭冷やしたり
その、
あ、あ、あ、
ありがたみで生きているよみんな

はーい四月にとうちゃーく
降りてくださーい
大好きな
空色のワンピースに桜レースのリボンが
ひらりひらり
笑った顔が眩し過ぎる




自由詩 雲と風 Copyright ふるる 2025-04-02 14:47:21
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