共振
ミナト 螢

春風に食べられて
短くなったスカートが
翼のように広がった朝

生暖かい光の中で
伏せた瞳の奥に
あなたが住んでいた

差し出された手は温かく
一度も握らなかったけど
熱があると分かるような
時間を過ごして来た

ありがとう
さようなら
こんにちは

ありふれた言葉じゃ
何も語れないのかも
知れないけれど

あなたの声や歩き方で
丸くなる心を
地球と呼んでいた

何かに手が届くのが怖くて
曲がった背中を合わせた日

別々に歩き出して
それでも時には気にかけて
時計の針のように
追いかけて

いつか一緒に笑えるまで
離れた分だけ
近付けるから

桜の花びらに
爪を乗せて
あなたの肩まで
飛んでゆけ


自由詩 共振 Copyright ミナト 螢 2025-04-02 12:56:42
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