優しい月
栗栖真理亜

車を降りて思わず空を見上げた
真っ暗な夜の空に
弓のように細長く曲がった三日月が浮かんでる

白い
白い
輝きのなかに愛しいヒトの顔を思い浮かべ
ギュッと痛む胸を押さえた

まるで月が君の微笑みに見えたから
月がこんなにも愛しい

奈落のように暗い空から優しく見守る君は
冷たい冬の空気すら消し飛ばして
温かな愛に満たしてゆく

切なさが僕のココロを揺れ動かすけれど
僕は君を信じているよ
いつまでも
いつまでも

軌跡がふたりに訪れて
ふたたび出逢えるその日まで

僕は君のためにあらゆる可能性をかけて
生き続けよう


自由詩 優しい月 Copyright 栗栖真理亜 2025-03-21 10:34:22
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