メモ
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もう近寄らないでくれ、と私は言った
もしかしたら本気で
誤解させるのはたやすい
理解したところで意にはそぐわないだろうし
君達の醜さが
ちっぽけな石ころに永遠を夢見る心を育てるなんて
くだらない冗談みたいで
あなたは雨でも日差しでもないので
目に見えて触れるどこか遠くの赤の他人なので
私は仕方なく服を着て出かける
雨の日には傘を差すし、寒い日には靴下を履く
もう近寄らないでくれ、と私は言った
目に見えない手の届かないところで好きな人と幸せになってくれ
なぜそんなことすら言わなきゃ分からないんだ
そこからなのか
ずっと独りになりたかったしずっと一人だった
これからもずっとひとりだろうしずっとひとりだ
私だってたまには怒る、泣くこともある
ひとりでな
あなたには何の関係もない